デジタル・AI 活用に関する代表者メッセージ

公表日:

私は、不動産への投資と保有資産の運営を通じて事業を営んできました。大阪で保有する物件を賃貸や宿泊施設として運営する日々は、この仕事が「人の手で丁寧に積み重ねる業務」の集合であることを実感させます。問い合わせへの返信、言語の異なるお客様への案内、清掃や設備の手配、契約や記録の作成。一つひとつは小さな作業ですが、その総量が、少人数で運営できる資産の規模を決めてきました。

生成AIの実用化は、この状況を変えつつあります。多言語での一次対応や案内文書の作成、運営データの整理といった仕事を、人員を増やさずに一定の品質で行えるようになったためです。私は、この変化を小規模な事業者にとっての大きな機会であると考えています。組織の規模ではなく、AIを前提とした業務の設計と、判断から実行までの速さによって価値を生み出せる時代になったからです。

そこで当社は、二つの決断をしました。一つは、これからの投資の軸足を不動産からAIの計算基盤へ移すこと。もう一つは、その基盤の運営として、複数の大規模言語モデルの利用枠を調達し、企業・行政に単一の契約と管理画面で提供する生成AIクラウドサービスを自ら営むことです。投資と、それを収益に変える運営を一体で営むという当社のあり方は変わりません。対象が不動産からAI基盤へ移るだけです。

企業や行政の現場では、「どのモデルを、誰が、どれだけ使っているのか」が見えず、費用の統制ができないという課題があります。資産を運営する中で身につけてきた、収益と費用を継続して測り判断する習慣を、AIの計算基盤とその運営に持ち込みたいと考えています。保有する不動産とその運営は維持し、生成AIを前提とした形へ作り変えて効率化します。自分たちの現場で実際に使い、成果と限界の双方を把握することを、すべての出発点とします。

AIの活用にあたっては、お預かりする情報の保護を前提条件と位置づけます。入居者や宿泊されるお客様の個人情報、サービスをご利用いただくお客様のデータを、学習に用いられる可能性のあるサービスへ入力しないこと、AIが生成した成果物を必ず人が確認したうえで用いること。これらを当社の遵守事項として定め、情報セキュリティ基本方針に明記しております。

デジタル技術とAIの活用を経営の中心に据え、その進捗を指標により継続して評価しながら、当社は変革を進めてまいります。

2026年8月28日

東昇株式会社 代表取締役 彭 鵬